酷暑、日照り

メタポ

2023年に続き、2024年は不作でした。特に、2024年は、過去最高の収穫量ながら、不良果多く、販売出来る量は過去最低となりました。原因は、分かりませんが、我が家だけでなく全国的な傾向であることを考えると、自然環境が栗に適していなかったことが考えられます。思い当たることは、7月、8月の酷暑です。今年の不作を見ると次のような特徴があります。①早生栗が激減、晩生栗が豊作、②北斜面が豊作、③肥料をやらない痩せた土地の栗が豊作、④剪定をせず、放置した栗が豊作、⑤品種により豊作、不作が分かれた。以上の状況を見ると、私は栄養過多が原因ではないかと思います。いわゆるメタポです。人間だけでなく、植物もメタポは生理的に良くないということだと思います。これを考えると対策は自ずと浮かび上がります。


確実に高温化しています

過去天気を調べると、30年前と比べると35度以上の日数が4倍になっています。津波と同様、寄せ波、引き波がありと思いますが、全体としては右肩上がりで気温は上昇しています。来年は、ひょっとすると今年より気温が下がるかもしれませんが、長い目で見たなら、確実に夏の気温は上昇すると思っています。偏西風の蛇行、太平洋高気圧の張り出しは地球温暖化と切っても切れない因果関係があります。私は、来年は更に暑くなると思っています。


対策

対策は次と考えています。①酷暑の今年でもいい成績を残した品種に切り替える、②メタポ栽培にならないよう肥料を減らし、枝を多く残して実をたくさんつけさせる、③地温を下げるため、畑に雑草を生やす、④夜間温度を下げるため、夕方、畑に水を散布する、⑤株元に木質チップを厚く敷き詰め、乾燥を防ぐ、⑥酷暑に強い新品種の開発をする

温暖化に対応しない栗栽培は、継続不可能だと思います。ところが、長期的に見ると、更に温度が高くなると予想されます。やがて、岐阜県では栗栽培は困難になると思います。栗だけではありません。農業全体が同じ課題を抱えています。


世界の課題

温暖化を止めるのは、大きな社会課題、政治課題です。日本だけではありません。人類全体の課題です。未だに、ウクライナ、ガザ地区での戦争を止めることができないで、温暖化を止めることが出来るのかはなはだ疑問ですが、どうしたらいいのでしょうか。


2024年3月10日(日曜日)

全国栗園経営研究会(81名)が、はやし農場を視察。